2011年07月12日

フェイスブックについて

『フェイスブック若き天才の野望』 デビッド・カークパトリック
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しっかりと厚みのある本を読破できるか不安でしたが、ハーバード在学中にフェイスブックを立ち上げたザッカーバーグが世界のフェイスブックになるまでの過程にすっかりのめりこみました。

ザッカーバーグ自身もここまで広がるとは思っていなかっただろうけど、作ったときの信念が一貫していることでつぶれることがなく、つながっている。そんなザッカーバーグはほんとに素晴らしい。
アメリカで成功するということは、大きな企業が常にお金という手段で買収していくというのが常識ではあるが、彼はお金儲けのために立ち上げたものではなかった。だからこそ簡単に売るということはしなかった。
アメリカでは常識だったから、簡単に目的を変えないザッカーバーグに対しての圧力というのはかなりのものがあっただろうなと思う。
最初に立ち上げた頃、まわりの圧力から守ってくれたパーカーという人もNapstarを立ち上げたり、この世界では耳にしたことがあるソフトを立ち上げた人がまわりにごろごろしている。
Napstarもそういえば聞かなくなったなと思ったけれど、やはりその裏には一緒に立ち上げた仲間の不和であったり、買収、訴訟など常に絡み合っていることが多い。

ザッカーバーグは儲けることには一切興味がないがゆえに、いつもTシャツに短パン、サンダルという格好が定番で、次々に知り合っていく大きな会社の役員たちをびっくりさせている。
学生から起業したためか、オフィスも飲み物や食べ物を食べっぱなしでちらかしているのが常で、いかにも典型的なアメリカの大学生。そんなザッカーバーグはフェイスブックが誰にも予測できない勢いで浸透していくなかでCEOとしての役割も避けられない道になってくる。

本の中で印象的だったのは、社内のリクルートをまかされたロビン・リードがザッカーバーグに対して本音をぶつけたときのやりとり。
ザッカーバーグの考えていることが分からない、と社内が不満でいっぱいのときに「会社を売るつもりがないならCEOのレッスンを受けないといけない、そうでないとうまくいかない」と本音をぶつけ、ザッカーバーグもまた、「やっと本気で話をしてくれた」と喜び、数週間の間に企業リーダーとなる術を教えるコーチについてレッスンを受け始めました。幹部たちとの話し合いの場面を作ったり、全社員のミーティングを召集したり行動に移したのです。
「社会を通して自分は学んでいる」、と口にする素直なザッカーバーグは、人として魅力を感じた。

ザッカーバーグはもともとそんなに口数が多いわけもはなく、愛想もけしてよくない普通の学生でした。けれど、それはイコール、簡単に話しに便乗せず、相手の話ていることを理解するまで質問し、自分の中で答えがでるまで考える、という彼の思考パターンが一貫してどんどん大きな組織につながっていく人脈の広がりをみせていきます。

アメリカは学生でも自分の主張をはっきりと伝えるし、おかしいと思えばすぐにそのことを何らかの方法で伝える。だからこそフェイスブックも透明性のある社会、自分に責任をもてる行動を促すツールということで一気に浸透しました。
ザッカーバーグは最初からフェイスブックというツールを通して、社会を変えたい、透明化したい、政治を変えたい、と思って立ち上げました。

自分もですが、日本の学生ではそういう発想がまずない。
政治に関心もあるのか分からないし、不満はあってもだからといって自分の強い思いを持つわけでも、伝えるわけでもない。(・・・と思う。みんなではないけれど。)

この一冊を読みながら自分のこと、政治のこと、ネットのこと、お金のこと、友達のこと、常にいろいろなことが頭をめぐります。そしてザッカーバーグのフェイスブックに対しての一環したメッセージに刺激をうけ、勇気付けられます。


政治をかえる、社会をかえる、そして歴史がかわる。

「本当に政府の仕組みが変わっていく。より透明な世界は、より早く統治された世界やより公正な世界を作る」
ザッカーバーグの信念です。

posted by クロワールCafe at 21:35| Comment(0) | Book
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